安心子育て応援ブック (電子版)
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 近所の人が最近AさんとB君の姿を見かけないことを心配して、民生委員に知らせました。そこで、民生委員が担当課に連絡を入れ、担当課から学校へ問い合わせると、B君は一昨日から欠席しており、電話をしても家庭訪問をしても、応答がないとのことでした。 そこで、各関係機関(担当課、学校、民生委員)の会議を開き、今後の方針を決めました。まず、保健師が訪問をして家の中に入れてもらい、Aさんの様子を聞いてみると、心療内科にはしばらく通院していないとのことで、カウンセリングを受けてもらうことにしました。また、掃除や食事の用意等の家事が出来ないため、福祉制度を利用するための手続きを行い、ヘルパーが家に来ることになりました。それ以降、Aさんは徐々に落ち着き、B君も学校に行くようになりました。 ところが数か月後、学校から担当課にB君が登校していない、との連絡が入りました。Aさんは、保健師の訪問を拒否し、ヘルパー以外は家に入れない状況が続きました。そこで心療内科と連絡を取り、Aさんの治療について相談し、こども家庭センターと緊急の場合の対応について協議しました。しかし、ヘルパーからAさんが「死にたい。この子と一緒に死にたい。ヘルパーさんにも来て欲しくない。」と言っていたとの連絡が入り、急遽家庭訪問をしましたが、家には入れてもらえませんでした。そこで近くの交番に状況を説明して、夜間の見守りをお願いしました。 翌日、ヘルパーからAさんがうつの治療をしたい意志があるとの連絡が入りました。すぐに関係機関と会議を開き、その後Aさんに付き添って心療内科へ行き、入院することになりました。B君は施設へ保護され、施設から学校に通うようになりました。 数か月後、Aさんのうつもほぼ回復し退院となりました。B君も■ ■ ■

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